キャリア・就職 CAREER

2019.05.13

【国際教養学部】キャリア・デザイン2 講話「人はなぜ働くか」(水永正憲氏)

国際教養学部では、学生の仕事観の形成、職業選択の幅を広げる為「キャリア・デザイン授業」を行っています。

平成31年4月16日(火)、キャリア・デザイン2にて水永正憲氏(元旭化成支社長)を講師に招き「人はなぜ働くか」をテーマに以下の項目についてお話頂きました。

  1. 旭化成の「変革と成長への挑戦」
  2. 未知への挑戦が開く「君たちの未来」
  3. 「働く意味」を考える

1. 旭化成の「変革と成長への挑戦」

まずは、旭化成創業期の環境事業~現在の旭化成グループの事業概要割合など事業転換の歴史の紹介からはじまり、旭化成が開発した「サランラップ(酸素を通さない膜)」やリチウムイオン二次電離分離膜「ハイポア(電子だけを通す膜)」「人工腎臓中空糸(糸の表面で血液中の不要なもの除去する膜)」などについてお話頂きました。

これらの「膜」を開発したきっかけはある技術者の「海の魚は、塩水の中にいるのに、どうして塩辛くないのだろう?」というふとした疑問でした。ここから「イオン交換膜」を発明し、その後様々な「膜」の開発へ繋がったそうです。

このように、様々なイノベーション製品を開発する一方、幾度も不況を克服した旭化成の背景には事業の選択と集中や、拡大至上主義の見直し(売上高から利益へ)など容易ではない変革がありました。変革には辛さが伴い、また過去の成功体験を否定することは難しいが、ダーウィンの進化論に言われるように「変わらなければ生き残れない」と水永氏は仰いました。

2. 未知への挑戦が開く「君たちの未来」

このセッションでは、人工知能やロボットによる代替可能性が高い労働人口の割合(国別)や将来の職業種別の変動などについてのお話から始まりました。「この『激変する社会』について親や先生、大人たちから皆さんは脅されてきたのではないですか?皆さんに『夢』をこそ語るべきである。例えば、28年前には日本の20分の1であった新興国の賃金も近年は日本の5分の1となり、海外移転した工場の国内回帰も始まります。日本の経済・社会は良くなっていくだろう」と水永氏は話されました。

3. 「働く意味」を考える

何のために働くのかと考える時「将来どんな職業を選ぶか」「何になりたいか」ではなく「将来どんな生き方をするのか」「どう生きていたいのか、何をしたいのか」を考えることが大事です。

バブル崩壊後から大学を卒業しても仕事についていない人が増加し、離職率も高くなるなど、多くの人が「やりがいのある仕事を見つけられない」と苦悩しています。そこで、進路選択について考える時

進学・就職に有利な高校選択 → 有名大学への進学 → 親や先生が良いという仕事に就く → 幸せ??

という順番ではなく、

自分にとっての幸せとは何だろう → どんな生き方をしたいか・何のために働くか → まだ足りないことを身につける → そのために高校・大学を選ぶ

というような順番で考えてはどうかなど、人生を考えるプロセスについてお話がありました。

「幸せとは何だろう」と折に触れて自己に問いかけ、自分の頭で考え、自分の言葉で表現し、他人に聞いてもらうことをして欲しいとも熱く語られていらっしゃいました。また、その「幸せ」は変わってもいいので、一度じっくり考えることが大事だと仰いました。

終始熱意を持って講話頂き、専門的な内容も分かりやすく、90分間があっという間に感じる講話でした。ありがとうございました。