はじめに
教育学部は、平成25年度に学部設置申請を⾏い、平成25年12⽉には学部設置が、また2⽉には⼩学校、幼稚園の教職課程及び保育⼠養成課程設置が認められ、平成26年4⽉に無事スタートを切ることができました。平成29年度（完成年度）には初めての一期生を送り出し、8名の教員採用試験現役合格者（合格者数／受験者数＝合格率38.1％）を出し、平成30年度には13人の現役合格者（合格率56.5％）を出すことが出来ました。これも学生の頑張りが一番ですが、大学・教育学部の教職員一同が組織をあげて支援してきた結果であると同時に、教育方法としてアクティブ・ラーニングを効果的に適用してきたことがその要因の一つであると考えています(調査結果等は後述)。
さて、FD（Faculty Development）活動は、教育学部教育の質の維持・改善・向上させるためには必須であることから、平成26年度のスタート時に、まずFD委員会を設置し、①FD委員会を定期的開催し、不断の教育改善に資する議論・活動を⾏うこと、②学⽣による授業評価及び授業評価に伴う指摘点・改善点を教員による授業点検シートとしてFD委員会委員⻑・教育学部⻑へ提出すること、③FD研修会を定期的に開催し、教育改善に関連することなどを紹介・議論すること、④これらのFDの組織的な活動を本学ホームページにアップすることなどにより、学⽣・教職員に周知し、同時に教育学部の教育の改善・向上を社会に向けて発信していくことなどを決定し、実践してきました。また、⽂部科学省中央教育審議会における諮問・答申などの動向も注視・議論しながら、教育学部におけるP（Plan）・D（Do）・C（Check）・A（Action）によるサイクルによる組織的な教育改善を図りつつ、最終的には、教育学部の主な設置目的が教員養成であることから、上記のような高い教員採用試験合格者数・合格率は、本学部におけるFD活動が有効に機能していることを証明したと考えています。
ところで、平成26年度教育学部の設置後、平成29年度が完成年度であることから、FD活動の一旦としてすべての講義・演習等の授業評価を実施・整理・評価する予定でしたが、後期における授業評価アンケートがデータベースの不具合のため、回収できませんでした。また、教員相互の授業参観も平成26年度、27年度等に⽐べ、平成28年度頃より授業参観数が激減し、平成29年度新任教員3人のうちの2人についての授業参観のみを実施しました。その他の専任教員の授業参観は散発的に実施されたのみで有効数には達しない状況となりました。従って、平成30年度にはベストティーチャー賞は、該当なしとせざるを得ませんでした。このように教育学部のFD活動のP（Plan）・D（Do）・C（Check）・A（Action）によるサイクルが⼀部うまく機能しなくなるなどの反省点も⾒られました。
文部科学省は、近年単位の実質化に向けて、設置基準で求めている授業外学習時間の確保を強く求めています。これは、例えば、1単位15時間の講義では30時間の授業外学習時間が必要となっています。この30時間の授業外学習時間は学期ごとに20単位を履修すると仮定すると1日あたり３～4時間は勉強しないといけない計算になりますが、わが国の大学で学生がこの時間数を勉強している大学はほとんど見当たらないことが指摘されています。本年度は、昨年度に引き続き授業外学習時間をアンケート形式で調査しました。
また、本学は、平成26年度に文部科学省が推進する「大学教育再生加速プログラム」に採択されました。「大学教育再生加速プログラム」は、国として進めるべき大学教育改革を一層推進するため、教育再生実行会議等で示された新たな方向性に合致した先進的な取組を実施する大学を支援することを目的として開始したもので、本学は採択率18.4％の激戦の中で採択されました。これらの事業成果はhttps://www.miu.ac.jp/ap/に公表されていますので、是非ご一読頂ければ幸いです。本事業では国際教養学部が平成6年度の開学以来実践してきたアクティブ・ラーニングについて研究していますが、教育学部でも平成26年度開設以来、アクティブ・ラーニング教育法について教科教育法を中心に実践して来ましたが、本年度その一端をAP事業として整理・公表することにしました。
また、大学のアドミッション・ポリシー、カリキュラム・ポリシー及びディプロマ・ポリシーの3つのポリシーについて、平成29年度より大学は策定・公開することが求められるようになりました。本年度、平成26年度より実施している入学者選抜方法の適否を入学後の学生の成績（GPA）と教員採用試験合格との関係で調査しましたので、その一部について公表します。
以上について、教育学部のFD活動の成果として、以下に公表します。
Additional Material
FD・SD活動の
取り組みFdsd
